塾の中学生の皆さんと一緒に勉強していると、時々自分の中学生時代を懐かしく思い出すことがあります。

一緒に笑ったり、泣いたり、ショウもないことで先生に“ため口”を聞いてみたりと、今も昔も同じような部分も多いのだなと、つい苦笑いをしてし

まうこともあります。その青春時代を共に過ごした、かけがえのない友達の一人が北海道帯広で農業をしています。

そして、その友達から、このようなお手紙をもらいました。こちらでは本当に見られない珍しい風景が書かれていてとても興味深いとおもいました

ので、その一部を載せます。

 

美蘭別たより

ご無沙汰しておりますがお変わりありませんか。

11月23日朝、窓の外は辺り一面の銀世界。前日の暖かい晴天が嘘だったかのように大粒の雪がどんどん降り積もる一日になりました。それから2度ほど追い打ちをかけるような降雪で、美蘭別は例年に比べずっと早くから真冬の風景になっています。

 今年よく耳にした「今まで経験したことがない(程の)・・・」、我が家にもたくさん起こりました。

 

その1  春食べ残しの玄米漬けを羊の追い込みに投げ込んでおいたら狸が2匹食べに現れました。1匹はすぐに逃げましたが取り残されたほうは、時々隠れたふりをしながらそこら辺りをウロウロ、おかげで貴重な1枚が撮れました。ちなみに動物園以外で狸を見たのは初めてのことです。美蘭別に住んでいたんですね。

tanuki

その2  数年ぶりのアキアジ(鮭)の豊漁がTVで放送されたと思ったら、美蘭別川にも戻ってきました。畑の行き帰りに数匹のアキアジが行き交っているのを何度か目にしました。獲って食べるわけではないけれど、帰ってきてくれて嬉しいです。

その3  9月下旬と10月初め、大風と台風に2度も豆のニオをひっくり返されました。今までにも風で飛ばされることはあったけど、今年のようにほとんどのニオが根元近くまで倒されたのは初めてのことです。さやからこぼれ落ちる豆もあったし、何より積み直しは余計な仕事になりました。

その4  ニオ積みの手亡を脱穀していたら、積んだ豆の中に丸まったネズミのようなものがいて、でも動かないし長い尻尾が見えないし、よーく見るとなんとコウモリでした。こんな間近で観察したのは初めて、薄紙細工のような耳、ルビーのような赤い小さな眼、写真を取ろうと何度も動かしている間に目覚めたのか飛び立ってしまいました。

その5  今年は豊作が予感される大豆でしたが、例年になく早く仕上がった上に、収穫のタイミングを逃し、連日の好天と強風で裂莢が激しく、毎日畑が白く見えるほどの豆が無残にも地面に降り積もりました。加えて、特に山際の大豆は莢が無くなり枝だけになるほどのネズミの食害。あまりにお腹いっぱい食べすぎたネズミが昇天して畑に転がってました。『半作だー!!』と嘆いていましたが、豊作年だっただけに平年ほどの収量は確保できたのが不幸中の幸いでした。それにしてもはじけた大豆で畑が白く見えたのは健一の農夫人生45年で初めて、立っている豆もぴんぴんはじいてました。